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第十四回
「贅沢は素敵だのお話し その一」
第二次世界大戦中のお話し

第二次世界大戦中のお話しと言っても私が生まれていた訳ではありません。 食料や物資が無くてタケノコ生活をしていた頃に「贅沢は敵だ」の張り紙に『素』の字を悪戯書きして「贅沢は素敵だ」とした者が居たそうです。 その犯人?を警察や軍が必死で探したというのですから、今にしてみれば「洒落の分からない時代」ですね。人は空腹になると不機嫌になる、国民全員が不機嫌だった時のお話しです。

最高の食材

狩猟は最高の食材を求める一つの手段です。

某国の貴族達は世界の国々に最高の食材を求めて、お客をもてなしました。しかし、何を食べても美味しくないと思った時に、意外にも最高の食材は身近にありました。

自分の領地にキジを放ち、シカを飼い、友人が集まり、賓客を招いて狩りをしたのです。

馬に乗り、自分の脚で歩き、キジを撃ち、シカを狩る。

最高の食材を食べるにはそれだけの代償を支払わなければいけません。自分で狩りをした獲物をお抱えのシェフに料理してもらうのです。

日頃は身体を動かす事の無い貴族も自分で狩りをするという事前の行為があって、喉の渇きは飲み物を美味しくして、適度の空腹と疲れ、獲物を美味しくしてくれるのです。

何よりもその日一日の狩りのお話しは盛り上がり、飲み物や獲物をより一層美味しくしてくれます。狩猟を楽しむハンターはその日だけ貴族の仲間入りが出来ます。

筍(タケノコ)と言う字は、竹の旬と書くのですね。タケノコの旬ってやはり3月から5月でしょうか、しかし、年末12月頃の山へ行って見れば、イノシシがタケノコを掘り起こして食べている光景を見ることが出来ます。「真冬にタケノコ?」と思うかもしれませんが、地中ではタケノコが芽を覚まして春を待っています。

シカ肉料理

1、刺し身
シカ肉の料理で最も知られているのは背ロースの刺し身ですが、一頭のシカから取れる背ロースは二kg程しかありません。後脚の肉も背ロースと同程度の味がします。 
切れ味と言う味のためにも包丁も研いで置きます、出来るだけ薄く切って下さい。ショウガ醤油やワサビ醤油で食べます、若い方はホットプレートで表面だけを焼き、マヨネーズ醤油で食べられても美味しいですよ。

2、シカ肉のタタキ
シカの後脚のブロックを表面から三割ほど火を通してから冷水で冷して水切りします。薄切りにして、皿に盛り付けます。 ショウガやコネギをトッピングして、市販の肉タタキのタレ或いはポン酢で食べます。結構美味しいです。
狩猟は命在るものを頂きます。その命を無駄にしないように致しましょう。

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