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第七回
「ダニのお話し」
野食計画とダニ

 野食計画とダニがなぜ関係有るのって言わないで下さいね。

 野外活動をしていて、草地や雑木の中に分け入り、ダニに噛まれたことはありませんか。
屋外のダニは植物上に待機していて、動物が排出する二酸化炭素を感知して動き始め、動物に取り付きます。逆向きの刺を持った口下片を動物に差し込み、セメント物質を分泌してしっかりと寄生します。此れを無理に引き抜くと顎の部分が体内に残り、いつまでも痒くて堪らない状態が続きます。
数日間の吸血後に丸々としたダニは動物から落下して脱皮、或いは産卵します。

 ダニは犬にとってはバベシア病の媒介者となっています。犬種や幼犬では死亡に至る場合があるで注意が必要です。

春先のダニ

 春先から初夏にかけて野山へ行く時は特にご注意下さい。
この時期のダニが取り付くと大変なことになります。

A, 人の場合
 靴下やズボン、上着を介して、少しずつ身体に取り付いて行きます。
 特に太腿の内側や腹部の柔らかい部分、または後頭部の生え際にはダニが取り付き易く、それにより水泡を発生させます。痛くて、痒くて辛抱が出来ません。効果のある薬は少なくて、無いと言っても良いかも知れません。皮膚科で診察を受けても効果の有る治療方法は無いようです。
 快方したとしても瘡蓋になったり、傷跡が残ったりします。ひどい場合はいつまでも治らずジクジクとして悩まなければなりません。

B, 犬の場合
 耳の裏や腹部の柔らかい部分、顔では目の周りに取り付いて、吸血を始めます。
 特に耳の裏は吸血したダニが1ミリから2ミリほどの大きさになり、まるで赤いビーズのハンドバックのそれに似ております。犬は痒くて、痛くて掻き毟ろうとします。しかし、掻けば痛いのでもがき苦しみます。
 ダニは数日の吸血後に落下し、脱皮、そして次の宿主を探します。一部はそのまま大きくなって吸血を続ける事もあります。その間、犬は苦しみ続けなければなりません。

予防策

 野外活動で野山入る場合、事前にダニ予防の「スキンガード」「虫よけスプレー」等を散布することをお薦め致します。靴下やズボンの裾裏、首筋は重点的に、首にはタオルを巻いておくと良いでしょう。そして、野山から出て来た時に時にズボンをゆっくりと見つめて見ましょう。小さなダニを発見できるかも知れません。もう一度、殺虫スプレー等を散布するとかなり効果があります。更に帰宅後は出来るだけ早く着替えをすることをお薦めします。

 そして、その日に着ていた衣服だけを別に洗濯すると完璧に近いです。お薦めします。

噛まれたら

 運悪く身体に取り付いたダニを発見したら、引き抜いてはいけません。顎の部分がちぎれて身体に残ることがあります。ダニに「オイラックス」などの軟膏薬を多く塗り込み、2〜3分待ってから引き抜きます。その後、同じように「オイラックス」などの軟膏薬を多めに塗り込んでから救急絆創膏を張って置きましょう。掻き毟らないようにしましょう。
 快方には早くても一週間程度が必要です。

 女性の場合は特に御気を付け下さい。水疱や瘡蓋が残り、或いは傷跡が残っては夏場に向かって、折角の水着を着ることが出来なくなります。

 ダニが媒介するものには人にも感染する激しい病気も有ります。充分に御気を付け下さい。

ダニの現状

 ある大学農学部教授の話では、昨今、交通事情の発展は著しく、家畜やペット動物が時間や距離を超越して、世界を狭くしています。それに伴って、ダニはそれらに取り付いて、世界中を移動すると考えられます。

 温暖化も止まらずに進行しております。報告出来る程のデーターが揃っていませんが、ダニのように小さな生き物も温暖化に伴い北上の傾向にあるそうです。

 今まで見たことも無いダニが突然に現れることもありえます。野外だけでは無く、家庭の中には30〜40種類のダニが居るそうです。充分にご注意頂きたいと思います。

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