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メルヘンの野食歳時記十一回
「野食紹介G - クレソン - 」
クレソン(オランダガラシ)

【利用部位】全草
【採集時期】12月〜5月
【採集場所】小川、湧水池
【料理】生食、おひたし

 クレソンといえば肉料理の皿の端に添えられる野菜で、よく食べ残される不遇の名脇役として有名です。しかし、一見ただの飾りにも見えるクレソンには油っぽくなった口の中を爽やかにし、その辛味が食欲を増進させるというちゃんとした働きがあるので、出てきたクレソンは必ず食べるようにしましょう。

 クレソンはオランダガラシという標準和名が示すとおり、明治期にヨーロッパ(オランダとは限らないが)から持ち込まれた外来種ですが、繁殖力が強いため今では各地で野生化しています。ワサビのように清流にしか生育できないというわけではなく、汚れた水でも旺盛に繁殖します。筆者は京都のど真ん中、鴨川沿いの三条と四条の間の夏になると床が立ち並ぶ流れの中に、クレソンが繁茂している様子を確認しています。

 クレソンはまた、他の山菜が少ない真冬にもその姿を見ることができます。寒さにあたって葉が赤っぽく変色していることもありますが、枯れているわけではありませんのでお間違えなく。 たいていの場合群生しているので量を採るのには苦労しません。むしろ、一度に採りすぎて困ってしまうほどです。

 料理はやはり、生で食べるのがもっともクレソンの風味をもっともよく味わえてよいのですがこれでは量が食べられません。たくさん採れた(採ってしまった)場合には、さっと軽く(茹ですぎると風味が損なわれる)茹でてやれば、ある程度量も食べられると思います。

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