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メルヘンの野食歳時記第七回
「野食紹介C - ヤマノイモ - 」
ヤマノイモ

【利用部位】根、むかご
【採集時期】晩秋
【採集場所】雑木林の林縁
【料理】生食、炊き込みご飯

 ここでわざわざ触れるまでもない底抜けに有名な山菜です。自然薯ともいわれておりその美味しさは皆が認めるところ。秋のむかごも芋と同様に食べることができます。誤解されている人が多いのですが、むかごはヤマノイモの種子ではありません。正確に言えば、無性生殖をするための栄養繁殖器官で…とムズカシイのですが、簡単にクローン繁殖を行う器官と思っておいてくれても構いません。ヤマノイモの本物の種子は秋に蔓につくひらひらとした薄っぺらいものです。

 ヤマノイモを探す際には、ハート型をした葉っぱを目印に探すのですがこの時、オニドコロやヒメドコロといった近縁の毒草と間違えないようにしなければなりません。見分けるポイントは、葉の横幅がオニドコロなどのほうが広くよりハート型に近くなっていることと、葉の付き方がヤマノイモは対生(茎に対して葉が対になって付くこと)、オニドコロは互生(茎に対して一組の葉が互い違いに付くこと)であることでしょうか。他にもありますがこれだけ抑えていれば十分でしょう。

 山に自生しているヤマノイモを掘るのはかなり大変で、慣れないうちは丸一日かかってしまうそうですが、専用の道具を使うと一時間もかからないそうです。無事掘り終わった跡の穴は必ず埋め戻しておくことが絶対のマナーです。

 食べ方に関してはいわずもがなでしょう。中国原産の野菜であるナガイモと同じです。しかし、自然薯はナガイモよりははるかに粘り気があり「すり鉢が持ち上がる」と表現されるほど。さらに味も濃いので自然の味がきっと堪能できるはずです。秋に付くむかごは芋よりは手軽にヤマノイモも風味が堪能できます。

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