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メルヘンの野食歳時記第ニ回
「山菜取りをしてみよう!A」

一回目では山菜の基礎知識と、実際にとりにいくところまでを解説しました。
今回はその続きで、帰ってきてからの調理方法及び裏技を紹介します。

帰ってきたら

イ.下ごしらえは迅速に


山菜は野菜と違いアクが多いものです、しかもアクやえぐ味は時間が経つにつれて増加していきます。これを最小限に抑えるために山菜採りから帰ってきたらすぐに下ごしらえ(汚れを洗い流し、余計な部分を取り除くこと)をしてあく抜きすることをお勧めします。しかし、アクも抜きすぎるとかえって個性を損なってしまうおそれがあるので、ほどほどに(この加減が難しいのだが…)。一番新鮮なのは採ったその場で食べることですが…。


  ロ.料理法は素材の個性を失わせずに


山菜にはそれぞれ個性があって料理にも向き不向きがあります。その山菜に合った調理法は山菜の本の説明にも書いてあるはずなのでそれを参考にすればいいでしょう。しかし、味覚は人それぞれなので自分に合った料理法の模索もしていくとよいでしょう。下に主な調理法とその特徴を簡単にまとめてみました。


 主な調理法とその特徴
 ・生食…まさに素材そのもの。アクが少ないものに限る。できるだけ、採った瞬間に味わう。
 ・おひたし…アクの少ない繊細な味のものに向く。素材そのものの味が味わえる。
 ・和え物…素材の味を活かしながらおひたしよりは食べやすい。すこし、クセのあるもの向け。
 ・天ぷら…アクが強くても食べられるようになる。味が濃く個性の強いものが向く。


  ハ.たくさん採れたら保存しよう


たくさん採れた場合はちゃんと保存しましょう。保存法にも向き不向きがあるため、それぞれの山菜の該当ページの説明を参考にしてください。適切に保存すれば、より一層美味しくなる場合もあります。果実酒(酒税法が異様に厳しいので注意)やジャムも一種の保存法だったりします。


君にもできる裏技

♣ ブログを活用する


ネットを使える環境にある人は定期的に目標の山菜の名前を今はやりのブログ検索してみましょう。きっと、新鮮な情報が得られるはず(使えない情報も多く存在しますが。特にメジャーすぎる山菜だと情報の選別が面倒になる。少し名の通った山菜に一番有効。メジャーすぎる山菜でも検索語を追加すればある程度は絞り込める)。これで、今年の山菜の状況が家にいながらにして把握できます。気候が違う場所だと修正が必要(山菜のメッカは雪国なため)ですが近くに住んでいる人のブログだと、そのまま使えます。便利な世の中になったものです。


♣ こっそり違う季節に行ってみる


新芽の季節には少ない情報で種を同定しなければなりませんが、花が咲いている季節などに行くと一目瞭然だったりします。新芽の時に分からなかった植物は是非もう一度違う季節に(こっそりと)見に行って見ましょう。そして次の年に鮮やかに採取しましょう。


♣ マイナーなものをあえて採る


タラノキ、ウドなど人気の山菜を見つけてもたいてい他人に先を越されてしまっています。しかし、そんなときでも慌てず騒がずちょっとマイナーな山菜を採りましょう。多くの人はそんなものには目もくれません。あまり人に知られていない山菜でも料理次第では美味しいものはたくさんあります。


♣ 困ったら藪に突っ込む


タラノキなど一級品の山菜を獲得するための秘訣は藪漕ぎです。若さを武器に、誰もが尻込みするような藪の中(その藪を構成する植物自体が食べるられることも…)に突っ込んでいきましょう。ただし、藪漕ぎする時は怪我防止のためにも長袖・長ズボンの着用が必須です(そもそも山に行く時には長袖・長ズボンが基本ですが)。


♣ 自宅の庭に植えてみる


野外から二、三株ほど失敬して(ホームセンター等にも春になると苗や種はよく売られています)庭に植えると自宅にいながらにして山菜を楽しめます。もともと野生の植物ですから、特別な手入れなどしなくても勝手に増えてくれます。しかし、その一方で本来の発生環境でない場所ではとたんに元気がなくなるデリケートな面もあるので植える場所には注意しましょう(例:ミツバは日陰、タラノキは日向)。


♣ とにかく天ぷらにする


天ぷらは調理法の一種ですが同時に強力なあく抜きの手段でもあります。かなりあくやえぐ味の強いものでも天ぷらにすれば食べられます。また、少々伸びすぎて固くなったものでも天ぷらにすれば美味しくいただけます。天ぷらは事前にアク抜きをする必要が無く失敗することもほとんどない(正常なバランス感覚を持っていれば)ので、料理法に困ったらとにかく天ぷらにしてみるのも一つの手です。


山菜採りの基礎を2回に分けて紹介しましたがいかがだったでしょうか?皆様の、お役に立てば幸いです。さあ、次回はいよいよ、食用キノコ採り講座です!!

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